177.競争優位に立つ 情報の活用

2014年7月18日

第9話 情報の活用(Information literacy

今回は市場分析-内部環境分析の最後 『情報の活用』 です。
アンゾフやランチェスターあるいはポーターなどの経営戦略論では、中小零細企業の戦略として、局地戦やニッチ戦略あるいは絞り込むことなど「集中戦略」を薦めています。原理原則は確かにそのとおりだと思います。
しかし見逃してならないことは、これらの経営戦略論はインターネットがいまほど普及してなかった時代に理論化されたものだということです

当時は確かに「ヒト・モノ・カネ」の経営資源が乏しい中小零細企業が、全国や海外などの広いマーケットで戦うことには無理があったとか思います。しかしいまはインターネットも普及し出してから20年となり、また流通も飛躍的に発達しましたので、その環境は劇的に変化しました。
いまは全国や世界を対象に商売・事業展開することに対しては、さほどコストはかからなくなりました。言い換えれば、それだけ商売や事業にとって、『インターネット』は重要なものとなっています
このことだけはよく理解していただいたほうが良いと思います。 あなたの事業ではインターネットを重要視されていますか?

 

1.情報装備のチェック
いまやどんな事業所でも、パソコン・プリンタ・FAX・コピー機などの情報機器があると思います。問題は、これら情報機器の機能やスペック、そして環境がどんどん変わる中で使いこなしているかということです。またこれらの情報機器には代替できたり、不要になりつつあるものもあります。
(1) これらの情報機器をLAN接続しているか
LAN接続することによってこれらのハードウェアはさらに有効活用ができます。
(2) コピー機(複合機)は本当に必要か
仕事によってはコピー機(複合機)がどうしても必要な場合がありますが、しかしそれは限られた業種であって、ほとんどの場合はいまやパソコンプリンタで代替できます。パソコンプリンタには印刷・コピー・FAX・スキャナー・LAN接続の機能があり、コピー機と同様の機能があります。コピー機3ヶ月程度のリース料でパソコンプリンタなら購入することが可能で、固定費を大きく抑えることができます
(3) サーバーはいまや過去の遺物
過去においては高額なサーバーを設置する必要がある場合がありました。しかしいまは通常の事業においてはほとんど必要がありません。それだけパソコン(特にデスクトップ)が高スペック化していますし、またどうしても必要な場合はレンタルサーバーという選択肢が選択できるようになりました。レンタルサーバーを借りれば、常に最新のサーバーが、サーバー攻撃などの対策も自社することもなく、また地震など対しても安心です。

 

2.情報の共有化状況のチェック
(1) パソコン・プリンタ等の共有

LAN構築さえすれば、パソコンのリモート接続、プリンタの共有化などができます。パソコンのリモート接続では1台のパソコンで複数台のパソコンが扱えるようになります。またプリンタの共有化をすれば複数台のパソコンから印刷できるようになります。
(2) 無料ソフトの有効利用
スカイプなどの通信ソフトを利用すれば、遠隔地とのテレビ会議をすることが可能となります。運用要領さえ掴めれば、これまでの会議をこれで済ますことができ、時間と費用のコスト削減が可能となります。また気軽に話し合えることができますので、情報の共有化や共有密度も高まります。またアウトルックなどの無料メールソフトも使い方を研究すれば、情報の共有化に役立ちます。さらにウィルス対策ソフトも無償のものがあり、コスト削減につながります。
(3) ウェブサイトの活用
インターネットのウェブサイトはホームページやネットショップだけだと思い込んでいませんか
使い方によっては、日報等の共有化や管理資料の作成・問合せ・印刷なども可能となります。さらにホームページ等からの問合せメール分析なども可能となります。

 

3.いまやインターネットは『IT』から『ICT』に進化している
『IT』とはインフォメーション・テクノロジーの略であり、情報技術と呼ばれていましたが、いまや『ICT』となっています。ICTとは情報と技術の間に『コミュニケーション』が入った概念ですが、情報伝達技術と訳されています。インターネットはまさしくコミュニケーションツールに変貌しており、中小零細な私たちであっても、全国はもちろんのこと、世界中に双方向で情報を発信できます。マーケティング戦略の中でも、インターネットはたいへん重要なものとなっており、中小零細な私たちほどうまくインターネットを活用することが重要です。
インターネットは中小零細な私たちほど重要なものだという認識を持ちたいものです。

 

当社では小規模な会社がインターネットをうまく活用できるように支援していますので、ぜひ、ご相談ください。