147.会計識字力 資金を読む④

2013年12月28日

第24話 資金の読み方(4)

今回からは決算時に作成されるキャッシュフロー計算書の読み方について説明する。

1.キャッシュフロー計算書の構造
キャッシュフロー計算書を図解すると下記のようになる。

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 (1)キャッシュフロー計算書は1年間の現預金収支を表す
まず、キャッシュフロー計算書は1年間の現預金(=キャッシュ)収支を表していことを押さえてほしい。現預金収支とは1年間で現預金がいくら増えたか、減ったか、ということだ。それが「Ⅳ 現金及び現金同等物(=預金)の増減額」に現れている。
「Ⅴ 現金及び現金同等物期首残高」は1年の初めにあった現預金残高だ。だからⅤにⅣを加算すると「Ⅵ 現金及び現金同等物期末残高」になる。

(2)キャッシュフロー計算書は企業活動のどこで現預金が増えたか減ったかを表す
キャッシュフロー計算書は企業活動を大きく3つに分けている。1つ目は「営業活動」だ。2つ目は「投資活動(固定資産の売買)」だ。3つ目は「財務活動(借入と返済)」だ。この3つに分けて「Ⅳ 現金及び現金同等物の増減額」を説明している。

この2つさえ解れば、キャッシュフロー計算書を読む準備はOKだ。
次回はその読み方を説明する。(続く)


今回が平成25年の最後のインプルリポートとなった。
経済指標では日本の経済もようやく上昇し出したということだが、私たち中小企業にとってはあまり実感はない。しかし気持ちのうえで前向きになれることはプラスだ。
来年は気持ちをアグレッシブにして天馬のように飛躍しよう。そのためには足元を固めなければならない。それが会計本来の目的だと思う。もう会計は申告のためにあるのではない。
会計識字力(アカウンティングリテラシー)を上げて会計を私たちの経営に活かそう
良いお年をお迎えください・・。