120.借入金依存度に陥る原因3

2012年12月3日

7.借入依存になってしまう原因(3)
借入依存体質になってしまっている原因の3つ目は借入金の返済資金不足です。まるでタコが自分の足を喰っているような状況です。

(3)借入金返済資金不足
借入金の返済金不足の原因は何回も申しあげていますが、私たち事業の営業利益並びに営業利益率の低さです。
①中小零細企業の営業利益・営業利益率の低さは根本的問題
ここに比較的会社処理がしっかりしている会社の平均値があります。「会計処理がしっかりしている会社の平均値」とはTKC経営指標に収録されている約22万5千社の平均値です。これらの会社はTKC会員事務所の月次巡回監査を受け、月次決算をしている会社です。
それによると平均像は次のとおりです。
年間売上高         201,788千円(100.0%)
売上原価          145,221千円( 72.0%)
売上総利益          56,565千円( 28.0%)
販売費及び一般管理費     56,056千円( 27.8%)
営業利益              508千円(  0.2%)
営業外損益             463千円(  0.2%)
経常利益              971千円(  0.5%)
年商は約2億円ありながら経常利益はおよそ100万円と、なんと経常利益率は1%以下の0.5%というのが実態です。

②平均的な借入金はいくらか
これに対して平均的な借入金は短期借入金が20,159千円、長期借入金が53,391千円、合計73,550千円です。1年間に返済しなければならない「短期借入金」が2千万円あるのに、その財源である経常利益は100万円・・、すべて返済に回したとしても1900万円不足している状況です。
では、どうするのでしょうか・・、そうです、借入金返済資金が足りないのでさらに借り入れすることになってしまっているのです。

③どうすべきか?
ではどうすれば良いのでしょうか?当研究所では営業利益率は10%以上稼ぐように啓蒙しています。
上記の例で考えれば、売上原価率を5%落し67%にすれば、売上総利益は約1000万円増え、66,588千円となります。さらに販売費及び一般管理費を月50万、年間600万円削減すれば、営業利益は16,532千円(8.2%)となります。これでもまだ足りませんが、これぐらいの収益構造の改善をしなければ、この借入金返済に対する根本的解決はできません。

④これまでも努力してきたので、そんなことはできないよ!?
確かにそうかも知れません。しかし、客観的にいえば、まだ努力が足りないということです(現実的にもそうです)。このまま事業を続けて二進も三進も行かなくなり多額な負債を抱え込むことになるのか、それともここで踏ん張り健全な経営状況へ持っていくのか・・。これも何回も言っていることですが、時代は変わっているのです。気づいている以上に社会は成熟化し、その結果デフレ傾向になっているのです。
全員の力を合わせて、新しい会社の像を再構築しましょう。

営業利益率10%以上を確保することができるのかできないのか? 現実的にはどんな事業においても実現することは可能だと思います。

ご質問等はお気軽にインプルーブ研究所まで。