285.420万社の経営者に役立つ会計の見方 セクション5

2016年11月12日

セクション5 総資産の見方 -その1ー

セクション5からは『総資産』についての見方です。

 

1 総資産とは

(1)総資産の内訳

総資産は『流動資産』と『固定資産』、『繰延資産』の3つに分類されますが、

実務的には固定資産と繰延資産は合わせて『固定資産』と考えてよいと思います。

従って、総資産とは『流動資産』と『固定資産』です。

 

(2)流動資産の内訳

次に『流動資産』ですが、流動資産は大きく3つに大別されます。

すぐに資金化できる『当座資産』、在庫である『棚卸資産』そして立替金や仮払金、仮払消費税などの『その他流動資産』ですが、

重要なのは『当座資産』と『棚卸資産』です。

すぐ資金化できる当座資産とは、『現金』と『預金』、『受取手形』、『売掛金』などです。

現金と預金を併せて『手元資金』とか『キャッシュ』と言います。

受取手形と売掛金は併せて『売上債権』とか『営業債権』などと言います。

この流動資産の内訳は試算表や決算書を読むうえで基礎となりますので、覚えるようにしましょう。

もう一度重要な部分だけをまとめますと次のようになります。

 ①流動資産は当座資産と棚卸資産に分けられ

 ②当座資産は手元資金と売上債権に分けられる

 ③当座資産とは現金と預金

 ④売上債権は受取手形と売掛金

 

(3)固定資産の内訳

固定資産も有形と無形、それに投資その他の3つに分けられます。

有形固定資産とは、形のある固定資産という意味ですから、建物や設備、車両、土地などです。

無形固定資産とは、形のない固定資産という意味ですから、営業権や借地権、ソフトウェアなどです。

投資その他固定資産とは、出資金や投資目的の有価証券などですが、通常の中小企業にはあまりないと思われます。

いずれにせよ、多くの中小企業にとって固定資産の多くは建物や設備、車両、土地なので、

「固定資産=有形固定資産」と理解されても何ら問題はないと思われます。

 

(4)総資産の意味

総資産とは会社の財産のように理解され、会社のものと思われている方も多いかと思いますが、実はそうではありません。

あくまでも総資本、他人資本(負債)と自己資本(純資産)を運用している形を表しています。

たとえば、仮にキャッシュが5000万円あっても、総資本が他人資本だけであれば、借金が現金及び預金としてあるだけで、

会社のお金ではありません。その意味で『運用』という言葉を使います。

会社のものという意味では、「総資産ー負債=純資産」で運用している資産だけです。

 

 

今回は『総資産』の種類と意味を勉強しました。

その要点は

 1.総資産とは、流動資産と固定資産である。

 2.流動資産とは、当座資産と棚卸資産である。

 3.当座資産とは、手元資金と売上債権である。

 4.手元資金とは現預金のことであり、売上債権とは受取手形と売掛金のことである。

 5.固定資産は、実質、有形固定資産と同意語である。

 6.総資産は会社の財産というより、総資本の運用(総資本を使っている姿)である。  以上です。

 

次回からは、総資産の見方を流動資産、運転資金、固定資産に分けてご紹介します。 おたのしみに!

                                                   (次回へつづく)