110.黒字経営 3つの考え方

2012年10月17日

黒字経営額を稼ぎ出す3つの考え方

必要な黒字経営額を考えるには損益計算書を変動損益計算書で考えることが有効であるとご紹介しました。では、実際にどのように考えれば良いのでしょうか。
ここでは下記の例で経常利益を300万円にする場合で考えましょう。

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(1)固定費を削って、経常利益を300万円にする
上記の例で固定費を削って経常利益を300万円にするには次のような算式となります。
限界利益4200万円=固定費X万円+経常利益300万円
これを展開すると・・
固定費X万円=限界利益4200万円-経常利益300万円=3900万円
つまり、固定費が3900万円になれば、経常利益が300万円になるということです。
固定費削減額は・・
固定費削減額=4100万円-3900万円=200万円
固定費は200万円削れば、経常利益は300万円となります。
つまり、固定費を削った分だけ、経常利益は増えるということです。

(2)変動費比率を抑えて、経常利益を300万円にする
まず、変動費をいくらに抑えるべきかを計算します。
変動費X万円=売上高6000万円-(固定費4100円+経常利益300万円)=1600万円
変動費を1600万円にする経常利益は300万円になります。つまり、変動費比率は・・
変動費比率=1600万円÷6000万円=26.7%
つまり、変動費比率が26.7%になれば、経常利益が300万円になるということです。
変動費比率の削減率は・・
変動費比率削減率=30%-26.7%=3.3%
変動費比率を3.3%抑えれば、経常利益は300万円となります。
意外と、変動費比率削減の効果は大きいということです。

(3)売上を増やして、経常利益を300万円にする
まず、目標売上高を計算します。
売上高X万円=(固定費4100円+経常利益300万円)÷70%=6286万円
売上高が6286万円になれば経常利益は300万円になります。
目標とする売上高の伸び率は・・
目標売上高伸び率=6286万円÷6000万円=104.8%
売上高を4.8%伸ばせば、経常利益は300万円となります。
売上を伸ばすのが困難な時代、売上高だけで経常利益を増やすのは難しいということです。

ここで学んでいただきたいとこは「売上に頼らなくとも黒字経営額を稼ぎ出すことは可能だ!」ということです。

ご質問等はインプルーブ研究所まで。お気軽に。