392.図解 事業戦略策定 8

2018年12月9日

前回は会社を取り巻く内部・外部環境分析の手法として、『SWOT(スウォット)分析』を紹介しました。

そして、内部環境分析は「強み」Strengths と「弱み」Weaknesses から考え、外部環境分析は「機会」Opportunitiesと「脅威」

Threatsから考えると申しあげました。

さらに、SWOTは分析だけで終わるのではなく、『SWOTマトリクス』で戦略を考えることが大切であり、

それがSWOT分析の目的だとを申し上げました。

今回からは、そのうち、外部環境である「機会(O)」と「脅威(T)」の分析の仕方について、さらに深く掘り下げます。

 

■外部環境分析OTは、マクロ環境分析と競合分析、マーケット分析に分けられる

「マクロ環境分析」とは、政治環境や経済状況、社会動向、技術動向分析などのことを指します。

「競合分析」とは、業界や同業他社、あるいは顧客・仕入先などの分析のことを指します。

「マーケット分析」とは、顧客の性向分析のことを指します。

今回はその中で『マクロ環境分析』の手法を紹介します。

 

1.マクロ環境分析の手法『PEST分析』

PESTとは、政治(ポリティクス)、経済(エコノミー)、社会(ソサエティ)、技術(テクノロジー)の頭文字です。

自社が置かれているマクロ環境は、このP・E・S・Tの各方面から分析すれば、ほぼ漏れることもダブることもなく分析できると

言われています。

※この漏れることなくダブることもない状況を、『MECE(ミッシー:Mutually Exclusive Collectively Exhaustive)』といい

 ます。余談ですが・・。

 

(1)Politics 政治

規則、法律、政策、外交など、政治によって引き起こされる外部環境分析です。

例えば、消費税や石油・漁獲量の問題、働き方改革やパワハラの問題、規制緩和や社会保険料の問題など、最近でもさまざまな問題

が生じています。それらの中に、自社の経営に影響を及ぼすものは無いかということです。

 

(2)Economy 経済

物価、雇用、経済成長、景気、為替レート、金利など、経済によって引き起こされる外部環境分析です。

最近では、アメリカと中国との貿易摩擦やTPP、人手不足、定年制の延長など、これもさまざまな問題が生じています。

なお、なかには政治的な環境問題か経済的な環境問題か、分類が難しい事象もありますが、どちらに分類されるべきかはどうでもい

い問題です。大切なことは漏れなく、ダブりなく、自社の経営に影響を及ぼすものを捉えることです。

 

(3)Society 社会

生活様式や志向・ブーム、社会問題、人口動態、教育、犯罪など、一般社会で起こっている外部環境分析です。

寿命の長寿化と高齢者の急増、会計の不正、生活様式の変化、インバウンド問題など、これもさまざまな問題が生じています。

さらに2020東京オリンピック・パラリンピック、2025大阪万国博覧会、さらにいずれ誘致に成功しそうな冬季オリンピックなど

経済的インパクトも見逃せません。

 

(4)Technology 技術

新発見、発明・開発、特許、技術革新など、技術産業界で起こっている外部環境分析です。

最近では何といっても、EVとAIの進展ではないのでしょうか。

EV化は今後どのようなスピードで切り替わっていくのかわかりませんが、想像以上に早くEVに移行していく様相です。

自動車産業界・ガソリン業界などに大きな影響が出そうですが、さらに多くの業界にも大きな影響が及ぶと思われます。

またAIは、本当にどのようなスピードで進展していくのかわかりませんが、これも多くの商売に大きな影響を与えそうです。

さらにインターネットが社会奥深くに根付くということも見逃せません。

 

 

このようにマクロ環境を考え始めると、これまでに無い〝なにか〝を感じてきませんか。それが大切なことだと思います。

これからは「ただ商売をやる」という気持ちだけでは、商売は続けられません。

「しまった!」と思ってからでは取り返しがつきません。

チョット今までにない考えを持って事業に取り組む姿勢が大事だと思いますが、いかが考えられますか?

 

 

戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。

その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。