365.マーケット戦略 STPマーケティング

2018年6月3日

マーケット戦略 STPマーケティング

 

現代は売上を伸ばすことが非常に難しい時代となっている・・。
それは、いろいろなモノが溢れ、さまざまなモノも存在し、そのうえ市場は高齢少子化し、人口自体も減少し始めたからだ。
さらに、そのような状況のもとで、将来に対する不安感から消費は減退化しており、かつ多様化し、経済格差も顕在化している。
非常に複雑な現代となっている。
だから、ただ
「頑張る」とか「まじめに働く」というだけでは、思いどおりに売上は伸びなくなっている。
そこで、いまこそ従来からの企業経営に加えなければならないことは、❝工夫❞であり、そのことを『戦略』などと云っている。
このことは、小さな企業・ビジネスあればあるほど、強く求められている。
なぜなら、経営規模が小さいので工夫で対応していくしか、生き残る道はないからだ。
だから『戦略』は小企業・小ビジネスほど必要だ。誤解が多いようだが、『戦略』は大企業のものではなく我々のものだ。
そこで、これから『マーケット戦略』という統一テーマでいろいろな収益拡大の考え方を紹介し、小さなビジネス企業の売上高拡大のヒントに供したいと思う。

 

競争優位に立つためのSTP

S・T・Pとは、セグメンテーション(segmentation)、ターゲティング(targeting)、ポジショニング(positioning)の
ことである。
市場を選定して、対象を絞って、自社の位置づけを明確にして競い合う、ということだ。
市場とは商圏のことであり、対象とは顧客層のことであり、位置づけとは顧客に対する自社のイメージ付けだ
では、それぞれについて詳しく見ていこう。

 

1 セグメンテーション

セグメンテーションとは「区分、分割」という意味だが、自社の製品・商品・サービス・業務などの絞込み、あるいは市場の選定のことをいう。
どんな仕事でも営業種目はいろいろとある。そのような中で漫然と販売して行かないで「今期は何に集中して販売活動をするのか」テーマを明確に掲げて営業活動をしようということだ。そうすることよって少ない資源の集中化が図れる。
またあるいは、商圏もしっかり設定して商売をしようということでもある。商圏を具体的に設定すれば、客層も見えてくる。客層が見えればニーズなども見えてくる。
セグメンテーションのポイントは「あれもこれもと欲張らない」ことだ。

多くの企業では、無意識のうちにあれもこれもとか、あるいは特段意識を持たず漠然と仕事をしている。そこに大きな“差”をつけるスキがある。

 

2 ターゲティング

ターゲティングとは「対象を絞る」という意味だが、多く存在する顧客の中で、どのような顧客を攻略するのかということだ。
どのような仕事にも多くの顧客開拓可能性を秘めているが、そのような中で漫然と販売しないで、「今期はどの顧客に、どの客層に
集中して活動するのか」テーマを掲げて活動しようということだ。そうすることによって具体的な提案策、商品・製品政策などが決まってくる。
ターゲティングのポイントは「その絞込みでキャパシティーは十分か」という検証をすることだ。
絞り込みすぎてキャパシティーが足りないようでは、ターゲティングに問題があることになる。

多くの企業は、まったくそのような意識を持たず漠然と仕事をしている。そこにも、やはり大きな“差”をつけるスキがある。

 

3 ポジショニング

ポジショニングとは「位置付けをする」という意味だが、具体的にはそれで選んだ顧客に魅力を提供できるのか、満足やベネフィットが提供できるのかということだ。
同業者であっても、経営者の個性も違えば、規模や資金あるいは従業員も違い、同じ会社は一つとしてない。
したがって、それぞれが自社の見えざる資産も踏まえて特徴付けをし、その強みを発揮できる立ち位置を確認する必要がある。
それがポジショニングだ。
ポジショニングのポイントは社長自身が自分の個性を知ると同様に、「自社の経営資源・経営パワーを知る」というだ。
それで強みが発揮できるのか、特徴を出せるのか、確認し、意識することが大事だ。

 

このように考えると、SとTは「集中化の準備」であり、Pは「差別化の準備」であることに気づく。

             《STPによる基本戦略イメージ図》

取るべき戦略のポジショニング

 

中小企業は基本的には経営資源の量が少ない。
これは弱みでもあるが、スピード感、品質性、周知徹底度、小回り感などの強みでもある。
そうすると、取るべき理想的なポジショニングは「ニッチャー」であることが良く分かる。
付加価値を目指せる態勢ならば「ニッチャー」、そうでないならば
経験曲線効果などが発揮できるまでは「フォロワー」として力を蓄えることが基本戦略となる。

 

 

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