52.日本の潜在能力・ポテンシャル

2010年6月5日

ちょっと一息コラム(1) 日本の潜在能力・可能性 -ポテンシャル-
6月2日に鳩山政権は崩壊し、3日には管直人政権が発足した。なにやら1993年(平成5年)の細川護熙政権を彷彿させるように感じているのは私だけでしょうか。
それはともかく、最近の経営環境はようやく上場企業で明るさが見え出し、GDPも2%を超える成長率に上方修正されるような兆しです。と思えば、ギリシャ財政破綻の影響は予想以上深刻で、払拭されつつあった「二番底」が再び発生するような予感さえも感じさせます。いまや中小企業経営も否応なしに国内景気の影響だけでなく、海外の影響を受けます。これこそがグローバーイズムであり、これまでの経営感覚では中小企業経営はやっていけません。そこでその根本的な改善が「会計を重要視する」ということです。
それはともかく、マスコミによればギリシャに続き、このままでは今にも日本も破綻するような勢いで報道されていますが、本当にそうでしょうか。そんな国が5月25日に報道されていましたが、19年も連続して世界最大の対外純資産(約266兆円)国家になるのでしょうか。ちなみに第2位は中国ですが、その中国を100兆円上回る、ダントツの1位です。
そこで今回はいつもの会計レポートはちょっとお休みして、そんな情報をお伝えします。

1.日本の貸借対照表
会社にも貸借対照表があるように、国家にも貸借対照表があります。ご承知のとおり貸借対照表は、資産と負債と純資産の3つから表されています。資産とはかんたんに言えば“債権”です。負債とは“債務”です。純資産とは債権と債務との差額であり、「債権>債務」であれば純資産がある状態であり、「債権<債務」であれば債務超過といわれる借金の方が多いということになります。
日本の場合、債権は約5,515兆円あります。この中にもちろん、よく報道される家計資産〈貯蓄〉1,400兆円ほどが含まれます。他方、債務は約5,271兆円で、この中に日本政府の債務約975兆円も含まれます。その差額である純資産は243兆円ほどあり、この純資産額はやはり世界一です。それに加えて対外純資産が266兆円ほどあるということです。
これだけ純資産がある日本が「破綻するはずはない」とは言い切れないでしょうが、これだけ純資産がある日本が破綻するなら、その前に破綻する国家はたくさんあるということは言えます。それこそ、リーマンショックで多大な損害を被った金融経済国家、イギリス・アイスランド・アイルランド・ルクセンブルグなどは破綻するはずです。そうなれば世界は放っておくことはできませんから、そんな事態にはならないということです。

2.日本の経済力評価は高い
日本の国債は、他国の国債と比べると大変金利が低いです。“国債”と見れば、まったく魅力のない国債と言えます。
しかし、金利が低いということはどういうことなのでしょうか。金利が低いということはローリスクの裏返しです。約束された金利がほぼ間違いなく付くということです。逆に言えばそれだけ「高い国債」だともいえます。ですから海外では安い国債〈金利が高い国債〉が売買され、日本の国債はほとんど日本国内で保有されている形となります。

3.日本には卓越した技術力がある
加えて、日本には外国が追いつけない技術が目白押しです。外国が追いつけない技術のことを「ガラパゴス化」と揶揄して言われますが、それは時間が解決してくれる要素が多くあります。いまは必要とされないが、やがて生活水準とか教育水準とかインフラ水準が改善されていけば必要とされてきます。
いま世界は環境改善、省エネルギー、インフラ整備に邁進していますが、いずれの分野にも、日本は卓越した技術を持っています。最近話題の新幹線あるいはリニア新幹線、原子力発電をはじめとする発電技術、高度道路交通システム(Intelligent Transportation Systems)、省エネ技術、ロボット技術、ナノテクノロジー、水道技術など挙げれば切りがありません。資金と技術はあるわけですから、将来が期待されます。

このように日本には悲観になるどころか、わくわくするようなポテンシャルがあちらそこらにあります。さらにオタク、マンガ、映画、小説など文化も輸出されています。問題は政治のリーダーシップと私たちの既成概念それと情報リテラシーとコミュニケーションリテラシーです。
中小企業経営においては、何度も言いますが、もう甘えは許されないのです。そのためにもまずは会計で経営管理力を高める必要があります。それとインターネット等の取り入れです。これらのことは必要性が表面化してから対応しても間に合わないのです。ぜひ、これまでの殻を破った経営をやっていきましょう!