763.コラム 労働保険
2026年7月20日
7月も半ばを過ぎ、労働保険の申告も算定基礎届の提出も終わったところですが、今回はその「労働保険」について説明します。
1.労働保険の申告と算定基礎届の提出期限
労働保険の申告と算定基礎届の提出期限はどちらも毎年7月10日です。
決算のように企業ごとに申告・提出時期に違いがないため、全国の企業が一斉にこの時期に提出をします。
従業員の怪我や病気に対しての給付金や老後の年金給付等に関係がある届出なので、忘れずに正しく提出することが
重要となります。
労働保険の申告と算定基礎届の提出期限は毎年7月10日です!
2.労働保険とは
労働保険を社会保険と混同される方もも多いようですが、
労働保険は、労災保険と雇用保険の総称です!
社会保険は、健康保険と厚生年金保険の総称です。

労災保険だけが「全額事業主負担」となっていますが、
その理由は、労働基準法では労働者が業務上怪我や病気をした場合には会社がすべて負担して補償すべきとされていますが、
実際は補償額が多額になる場合もあり、会社が全額補償しきれないというリスクがあります。
そのため、会社と従業員双方を守るべく、国が労災保険料を徴収し、業務上の災害が起こった場合には、国が会社の補償義務を
肩代わりするという「労災保険」の性質だからです。
3.労働保険の概算確定保険料申告の仕組み
労働保険は、当年の4月1日から翌年の3月31日までの賃金総額を見積もり、それに対する概算保険料を前払いする仕組みです。
労働保険は今年の4月から1年間の賃金を見積もり、それに対する概算保険料を前払いする!
そして翌年に実際に支払った賃金を基に確定保険料と前年に支払った概算保険料の前払金を精算します。
したがって、労働保険の申告は、概算保険料の申告納付と、前年の概算保険料の精算申告をする仕組みとなっています。
労働保険申告は概算保険料の申告納付と前年の概算保険料の精算申告をする仕組みです!
納付する労働保険料=概算労働保険料+(前年の確定労働保険料ー前年の概算労働保険料)
4.算定基礎届の提出
算定基礎届とは、その年の9月から1年間適用される「標準報酬月額」(社会保険料を計算するベース)を決定する届出書です。
4月から6月に支払われた給与の平均額を年金事務所などに届け出します。
因みに令和8年4月時点の全国健康保険協会東京支部であれば、
健康保険料率(含む介護保険料) 11.47%
子ども・子育て支援金 0.23%
厚生年金保険料率 18.30% ですので、
標準報酬月額が2万円増えれば、従業員負担額は年間約3.6万円(=2万円×30%×2分の1×12)の増額となります。
労働保険と社会保険の仕組みとその重要性を理解し、経営者の責任と自覚し、提出と納付はしっかり行いましょう。