761.改善方法を掘り下げる 成長性

2026年7月6日

売上高を伸ばし続けることは、この時代にあって大変難しいことかもわかりません。

しかし、だからこそ「成長性」が問われているのです。

これだけコスト高や人件費高が続くと、それらを吸収できるだけの成長性が大変重要なファクターとなっています。

成長性はコスト高や人件費高に対応する重要なファクターになっている!

 

果たして、経営環境が厳しい中小零細企業において、成長性を伸ばし続けることができるのでしょうか?

また会計で成長性に資することができるのでしょうか?

いずれも困難な問いではありますが、答えは「Yes」です。

それには会計を「財務会計」から「管理会計」に変えていくことが大事です。

現代は会計がソフトウェアでされていることやさまざまな表計算ソフトがあることを考えると、

管理会計へ簡単に変えられる状況にあります。

成長性を会計からアシストするためには管理会計に切替える必要がある!

 

プラス、それにチョッとした『意識改革』も必要になります。

意識改革とは、会計は事務作業ではなく、経営管理業務であるという認識を持つことです。

また単に会計業務を省力化するという観点だけではなく、経営管理だから従来よりもむしろ時間をかけるという気持ちも大事です。

会計は事務作業ではなく、経営管理業務なのです!

 

では、どのようにして生産性の改善方法を掘り下げれば良いのでしょうか?

 

 

1.成長性を判断する経営分析

それは次のとおりでした。

①対前年売上高比率(%): 当期売上高 ÷ 前年同期売上高 ×100

 対前年売上高比率とは、事業の拡大スピードを示す最も基本的な指標です。

 事業コストである売上原価・人件費・経費などは、経営環境に関わらず基本的に毎年上昇するものですから、

 対前年売上高比率も常に前年比100%超を維持させることが原則です。

 さらに、売上高は前年比だけでなく、計画値と比べなければ、意味が半減します。

 したがって、企業規模を問わず、一人企業であっても「経営計画」が大前提として大切です。

②売上高区分(千円): 既存売上高+新規売上高

 目標売上高を達成していくためには、既存売上高と新規売上高の状況を知ることが重要です。

 基本的に、経営計画の売上高というものは、毎年上昇するコストを吸収しかつ所定の利益を確保するために、

 前年売上高を上回る売上高を設定することが通常となります。

 つまり、継続の売上高に新規の売上高が必ず必要になるということです。

 したがって、会計も「売上高」というトータルだけではなく、既存と新規に分けて状況を知る必要があります。

③利益増加額(千円): 当期営業利益 - 前期営業利益  又は  当期経常利益 - 前期経常利益

 大事なのは「増収」だけでなく「増益」です。

 増収はプロセスであり、増益が経営の継続を導いてくれるのです。

 特に、売上高が増えていても、利益が減っていれば、経営は苦しくなります。

 また、急激な成長は人材や設備不足、資金繰りの悪化を招く恐れがありますので、マネジメントがより重要になります。

④6要素チェック: 売上高、営業利益、経常利益、総資産、純資産、従業員数

 これらの要素から分析に必要な指標を算出し、前年度と比較すれば、1年ごとの成長性を詳細に分析することできます。

 

 

2.成長性の改善方法を掘り下げる

では、どうすれば成長性を上げることができるのでしょうか。

これまでのとおり算式からそれを探ろうとしても、成長性の算式からは売上高を増やすとか、利益を増やすしかなく、

掘り下げることは出来ません。

そこで掘り下げるには、マーケティングや心理学そして管理会計が必要となります。

 

(1)成長性の根本は「やる気」の高揚

やはり成長するには人のやる気が根本的に必要となります。

やる気が無いところに成長は見込ません。

そこで以前紹介した「マズローの法則」や「ハーズバークの二要因理論」などが参考になります。

しかしその前に経営者自身の「やる気」や「率先垂範性」、「公平性」が求められます。

中小零細企業は小さな組織ですので、経営者の影響力は大手企業以上に大きいものがあります。

成長性の根本は「やる気」!

組織のやる気の根本は経営者の「やる気」「率先垂範性」「公平性」です!

 

(2)管理会計の導入

①経営計画の策定

まず、広い意味では管理会計の範疇に入る「経営計画の策定」が必要になります。

それによって目標が共有化できます。

②売上高の得意先別などの管理

顧客が決まっているのであれば、売上高は得意先別に内訳管理をする必要があります。

それによって得意先ごとの動向が把握できますので、いろいろな対策を打てることになります。

また顧客が不特定であるならば、売上高を商品(グループ)別に内訳管理することが有効だと思われます。

それによって商品(グループ)ごとの動向が把握できますので、いろいろな対策が打てます。

③売上高の既存・新規の部門別管理

経営計画上の目標売上高というものは、既存顧客(商品)からの売上と新規顧客(商品)からの売上で構成されています。

そこで会計ソフトの部門別機能を既存と新規に設定すると、既存売上高と新規売上高が把握できることになります。

そうすることで、売上高の過不足が既存によるものか、新規によるものか、掴めることになりますので、

対策も立てやすくなります。

管理会計の第1段階として売上高を得意先/既存・新規のマトリックスで把握する!

 

 

 

このように会計は上辺だけでなく、読み下していくことが大切です。

そこから戦略・戦術の方向性を見出すことができ、このことを「経営分析」といいます。

決して経営分析は上辺だけを見るだけのものではありません。