758.改善方法を掘り下げる 収益性
2026年6月13日
収益性とは、同じ売上高であっても儲けをより多く残せることをいいます。
人口減少に伴い、国内市場は縮小化に向かっていますが、現在の高コスト時代の中で事業を継続させていくためには、
この『収益性』を高めることが非常に大事になっています。
その自社の収益性は以下のような経営分析で確認できることは、以前ご紹介しました。
①総資本営業利益率(%)=営業利益÷総資本×100
この総資本営業利益率は、下記のとおり、「売上高営業利益率」と「総資本回転率」に展開できます。
この算式から、営業利益率を大きくするためには「営業利益を増やす」ことが大事であり、
総資本回転率を上げるためには「総資本を抑える」ことが大事であるとわかります。
つまり、『収益性』を改善するには、少ない資本で、大きな営業利益を獲得することが大事なのです。
収益性の改善は「営業利益は大きく」「総資本は小さく」がその方向性です!
1 営業利益を大きくするには
では、営業利益を大きくするにはどうすればいいのでしょうか?
(1)売上総利益を大きくする
まず、販売費及び一般管理費が同じなら、売上総利益を増やせば、その分、営業利益は大きくなることがわかります。
売上総利益を増やすには余計な在庫は持たない、余計な仕入は控えることが大切ということになります。
売上総利益を大きくするには「在庫管理」と「仕入管理」が大切!
(2)営業利益自体を大きくする
もし、売上総利益が増やせないのであれば、販売費及び一般管理費を減らせば、その分、営業利益は大きくなります。
つまり、販売費及び一般管理費における冗費を節減することになります。
営業利益自体を大きくするには「固定費管理」が大切!
2 総資本を小さくするには
もう一方の改善ポイントである、総資本を小さくするにはどうすればよいのでしょうか?
(1)事業に関係がない『その他流動資産』は無くしていく
流動資産には手元資金のほか、売上債権や棚卸資産に加え、『その他流動資産』というものがあります。
決算書を見ると、意外とその他流動資産を抱えている中小企業が多くあり、実際は流動化しないで固定化しています。
このその他流動資産をこれ以上増やさないあるいは整理していくすることが、収益性を改善するうえで大きなポイントであることが
よくあります。「その他流動資産の回収は無理」と頭ごなしで思わず、どうしたら整理できるのか、よく考えましょう。
活きた総資本にするためには「その他流動資産」の整理をする!
(2)『棚卸資産』を圧縮する
収益性が悪い原因として、『棚卸資産』が挙げられることが多くあります。
一度、思い切って在庫を処分すると同時に、それ以後は必要以上に増やさないことが大事です。
そのためには仕入自体も見直すことが重要です。
棚卸資産の圧縮には「在庫整理」と「仕入管理の強化」が大切!
(3)『売上債権』を期日どおり回収する
売上債権も意外と膨れ上がっている中小企業が多くあります。
債権相手は得意先でもあるので、手を出すのが難しいと思われている場合が多いのですが、
そのような得意先は「得意先でもない」と腹をくくり交渉すると、意外と解決の糸口が見えてくるものです。
売上債権の回収は腹をくくって交渉することが大切!
(4)『固定資産』を見直す
総資本を大きくしているもう一つの原因が『固定資産』です。
見直してみると、意外と使っていない、少額かもわかりませんが機械設備などがあるものです。
このような機械設備等を処分すれば、場所も空きますし、また関連諸費用も無くなることがあります。
遊休固定資産は処分を検討する!
このようにしていくと自ずと負債は減少し、総資本は最適なサイズになる!
経営分析はただ状況を知るだけのものではありません。
是正箇所を見つけて、改善に着手することが、経営分析本来の目的です。