721.夢のような夢でない話④ IPv6
2025年8月29日
夢のような夢でない社会を実現して行くためには「通信インフラ」の技術革新が大きな鍵を握っている。
その一つが「5G」であり、そのあとに続く「6G」である。
5Gは現在普及しつつあるが、5Gをフル活用するためには「SA(スタンドアローン)方式」が普及しなくてはならない。
そうすると、前回紹介した「IoT」の夢のような活用も現実のものとなってくる。
そしてもう一つが「IPv6(アイピーバーション6」の普及だ。
今回はそんな 「IPv 6」を紹介する。
4 IPv6とIPv4 over IPv6
(1)IPとは
「IPv4 over IPv6」を理解するためには、まず「IP」を理解せねばならない。
IPとは「Internet Protocol(インターネット・プロトコル)」の略であり、インターネット上でデータを
送受信するためのルールを定めたものである。
また、IPアドレスとはインターネット上の機器を識別するための番号であり、データ送受信時に宛先を指定するために
使用されており、いわゆるインターネット上の機器の「住所」みたいなものだ。
IP(インターネット・プロトコル)とはインターネットで送受信するためのルールであり
IPアドレスは接続されている機器の住所だ!
(2)IPv4とIPv6
現在、IPアドレスには「IPv4」と「IPv6」の2種類がある。
そして、IPv4からIPv6へ徐々に移行している。
IPv6とは、インターネットプロトコルのバージョン6のことであり、IPv4の後継プロトコルとして開発された。
IoT化時代におけるIPアドレスの枯渇を解決するために、より多くのIPアドレスを扱えるようにされたものだ。
IPv6になるとIPv4よりもはるかに多くのIPアドレスを割り当てすることができ、実質的には無限に近いアドレスを
提供できることになる。
そしてさらに、IPv6の次なるものが「IPv4 over IPv6」と呼ばれるものだ。
これはIPv6のネットワーク上でもIPv4の通信も可能にするプロトコルのことであり、これによってIPv6を普及させつつ
かつそれまでのIPv4も利用できるようになる。
IPv4 over IPv6はIPv6とIPv4の両通信ができるプロトコルだ!
閑話休題:なぜ、IPv4の次がIPv5ではなく、IPv6なのか?
IPのバージョン管理はIANA(Internet Assigned Numbers Authority)という組織が行っている。
実は、IPv4とIPv6の間に5番目のプロトコルがあったが、ただそのプロトコルが一般が利用するものではなかったので
IPv5という名称が飛んでしまうということになったといわれている。因みにそのプロトコル名は「STーⅡI」(RFC1190)だ。
(3)IPv6の普及状況と今後の展望
1.IPv4アドレスの枯渇が起こる
IPv4アドレスの枯渇は2011年に起こり、新規割り当てすることが不可能になった。
2.IPv6の登場
そこで登場したのがIPv6であり、IPv4アドレスの枯渇問題を解決するために開発されたIPv4の次世代インターネット
プロトコルだ。これでIPアドレスが一挙に拡大し、理論上は枯渇の心配がないといわれている。
3.IPv6の普及状況
Googleによると、現在、世界のインターネットトラフィックの40~50%以上がIPv6を利用しているそうだ。
IPv6は早くもIPv4を超えようとしている。
4.IPv6のメリット
IPv6はIPアドレスの枯渇問題を解決するだけでなく、セキュリティの向上やネットワーク構成の簡素化など、
数多くメリットがある。
5.IPv6の課題
IPv6普及の課題は、対応するプロバイダやルーター、そしてウェブサイトやサービスの対応などが挙げられる。
IPv4からIPv6へ対応できるようにすることが必要となる。IPv6はIPv4を受け付けないのだ。
6.IPv4 over IPv6の登場
そこで、その解決策として登場したのが「IPv4 over IPv6」なのだ。
IPv4 over IPv6は、IPv6ネットワーク上でIPv4の通信も可能にするプロトコルだ。
IPv6ネットワーク上でIPv4パケットをカプセル化し、あたかもIPv6パケットのように送信する。
それによって、IPv6の高速な通信環境を享受しつつ、IPv4のウェブサイトやサービスも利用できるようになる。
すでに多くのプロバイダで導入されて始めている。
7.IPv4 over IPv6のメリット
高速通信がIPv4 over IPv6になるにしたがって、より高速な通信となる。
また、IPv6に対応していないIPv4のウェブサイトやサービスも引き続き利用できるようになる。
さらにIPv4 over IPv6は混雑しにくいため、通信速度の低下も防ぐというメリットもある。
8.今後
IPv6の普及は今後も加速していく。
そこでIPv4 over IPv6は、IPv6への移行をスムーズに進めるための重要なプロトコルとなる。
IPv6対応のルーターやプロバイダの選択が、より快適なインターネット環境を導く。
IPv6は次世代通信に欠かせないインターネット・プロトコルだ。
このIPv6の普及状況を注視し、『環境適応戦略』を練ることが
中小・零細企業にとっても重要な戦略課題となる。
IPv6の普及は他人事ではない重要な戦略の鍵を握る!