720.夢のような夢でない話③ IoT
2025年8月22日
経営環境は知らぬ間に大きく変わってしまう・・。
それをもたらそうしているのが「全固体電池」であり、「通信インフラ」などだ。
通信インフラは、5G、IoT、IPv4 over IPv6 などによって再構築されつつある。
今回はIoTについて調べてみたい。
3 IoT
(1)IoTとは
IoT((Internet of Things) とは、「モノのインターネット」を意味し、さまざまなモノをインターネットに接続して、
相互に情報交換やデータ収集などを行う技術のことをいう。
この技術によってさまざまな家電製品や自動車また工場設備など、これまでインターネットに接続されていなかったモノが
ネットワークを通じてつながり、「新たな価値」「新しいサービス」などを生み出す。
IoTはあらゆるモノがインターネット接続して『新たな価値』を創造する!
技術としてはインターネット経由でサーバーやクラウドに送信することで、そのモノの状態を把握したり遠隔操作したり、
モノ同士がつながることだが、それに新たなアイデアを加えてさまざまな新たな価値や新しいサービスを生み出すことができる。
IoTを活かすには「どう活かすか」というアイデアが重要!
(2)IoTの具体例
IoTの進化は、社会やビジネスあるいは日常生活に大きな変化をもたらす。
より便利で、効率的な社会を実現し、新たなビジネスモデルや価値を生み出すと期待されるが、
IoTによる新たな価値や新しいサービスの可能性として、次のようなことが考えられる。
1.スマートホーム
家庭にある家電製品(エアコン・照明器具・冷蔵庫など)をインターネットに接続することによって、スマホで遠隔操作したり、
温度や温度あるいは電気の使用状況などを把握したりすることができるようになり、より快適な生活が実現する。
2.スマートシティ
街灯や道路、公共交通機関などをIoTで連携させ、エネルギー効率の最適化や交通渋滞の緩和、あるいは環境モニタリングなどを
行うことでより快適な社会生活が実現する。
また、高齢化社会に対しても高齢者の見守りサービスや遠隔医療など、さまざまなサービスを行うことが可能となり、
いっそう便利な生活が実現する。
3.スマート事業
事業においても工場の設備などにセンサーを取り付け、稼働状況をリアルタイムで把握したり、故障を予測したり、自動化したりと
いわゆるスマートファクトリーが実現し、少ない人員で工場を稼働したり、生産効率を上げたりすることができる。
物流業などでもリアルタイムな位置情報の把握等が可能となるので、さらにサービスの向上を図ることができる。
また小売業などでは在庫管理の最適化などが図られ、コスト削減に効果が得られたり、IoTを活用したデータ収集・分析によって
顧客のニーズに合わせたパーソナライズ・サービスなど、新たなビジネスモデルを生むことも可能となる。
IoTはビジネスにも効率化と生産性向上をもたらす!
4.スマート医療・ヘルスケア
医療・健康面に関しても、ウェアラブルデバイスでバイタルデータを収集し、自分の健康管理に役立てたり、医療施設で遠隔医療が
受けられるようになり、個人の健康維持管理ができ、地域医療体制も改善される。
5.災害対策
IoTは災害時にも役に立つ。
災害時に、IoTデバイスが収集した情報を活用した迅速な情報伝達や避難誘導、あるいは被害状況の把握などが可能となり、
防災や減災に役立つ。
IoTには明るい未来を切り開く可能性がある!
(3)IoTのメリット
1.業務の効率化
IoTによるデータの収集や分析により、アイデアとの組み合わせによって、作業の自動化や最適化が可能となり、
生産性向上が図れ、業務の効率化ができる。
2.コスト削減
IoTによる故障の予兆検知やメンテナンスを効率化するなどにより、アイデアとの組み合わせによって、製品寿命を延ばすことが
可能となり、コスト削減が実現できる。
3.新たな価値の創出
IoTによる収集したデータを活用により、アイデアとの組み合わせによって、新しいサービスやビジネスモデルを開発することが
でき、新たな価値創造ができる。
4.日常生活の利便性
IoTによるスマートホームやスマートシティなどにより、より便利に、より快適になり、日常生活の利便性が向上する。
IoTはアイデアによっていろいろなメリットを創り出せる!
(4)IoTの課題
一方、IoT化にはいいことばかりではなく、課題もある。 それをいくつか挙げてみよう。
1.セキュリティ・リスク
ネットワークに接続されたモノが増えると、当たり前のことだが、サイバー攻撃等の標的となる可能性がより高まる。
したがって、セキュリティ対策やセキュリティに対する認識を高めることは、重要な課題となる。
2.プライバシー保護問題
IoTには個人情報を含むデータが流れることとも、多々生じると考えられる。
したがって、利用者側も、サービス提供者も、プライバシー保護の意識を高め、個人情報保護に努める必要がある。
3.標準化の課題
いま現在は、異なるメーカーのデバイス間で連携するための「標準化」が進んでいないという課題がある。
したがって、このままでは「互換性」の問題が生じる。
利便性の高い社会を創り出すためには、デバイス等の標準化・互換性がなされなければならない。
IoTは生活や社会を大きく変える可能性を秘めた技術だが
その為にはセキュリティ対策・プライバシー保護・デバイス標準化などの課題解決が前提となる!
(5)IoTで使用する様々な通信手段
IoTはあらゆるモノをインターネットに接続することが前提となるので、ここでその「通信手段等」についてまとめてみよう。
1.通信手段
通信にはさまざまな方式がある。
現在でも、「WiFi(無線LAN)」「4G」「5G」「WiMAX」などといった無線方式で、さまざまな機器がインターネットに
接続されている。
それはたとえば、目的地までに行くのにいろいろな交通手段・経路があると考えれば、理解しやすい。
インターネット接続でも、「有線か無線か」「料金が無料か有料か」「速度が速いか遅いか」「消費電力が大きいか小さいか」
「アクセスポイントが必要か不要か」など、いろいろな手段や経路がある。
目的に応じて使い分けると良いと考えれば、理解しやすい。
2.機器類
IoTでは、パソコンやスマートフォンなどの機器を利用して、映像や音声等の大容量のデータを扱うこともある。
したがって、快適にそのれらのデータを扱うには、それ相当のスペックの機器が必要となる。
また、データ伝送には高速の通信網(ブロードバンド)が必要となる。
やはり、一般道路より高速道路を利用した方が早いのと同じだ。
現在でも、WiFi(無線LAN)や携帯通信網を使用した4G、5Gなどが無線通信インフラとして確立されているが、
より高速なものを利用した方が利便性が上がる。
但し、日常生活のIoTに関しては、取扱うデータはほとんどが小さなデータである場合が多いので、低速な通信(ナローバンド)
でも充分と思われる。
さらに電源を持っていないモノに通信機能を持たせる場合に、電池交換が頻繁だと非実用的なので、低消費電力で接続できることが
IoTでは必要となってくる。
3.通信手段の連携
インターネットは「IP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)」という標準規格で、通信している。
そして通信には「IP(アイピー)パケット」というデータ形式を使用している。
さまざまな通信手段で使用されているデータ形式をIPパケットに変換することで、インターネットに接続することができる。
通信方式又はデータ形式を変換する装置を「ゲートウェイ」または「アクセスポイント」と呼ぶ。
これらによって低速無線のナローバンドであっても、高速無線のブロードバンド(WiFiや4G/5G)に変換したり、
イーサーネットに変換したりして、インターネットに接続し、IoTが実現する。
*イーサネットとは、コンピュータネットワークで広く使われる有線通信技術のこと。主にローカルエリアネットワーク(LAN)で使用され、
データをパケットという形式で送受信する。IEEE 802.3という規格に基づいてツイストペアケーブルや光ファイバーケーブルを使用
して通信しているが、現在は徐々に無線LANに置き換わっていっている。
データ形式がIPに変換された後は、ブロードバンド無線を介して、場所を選ばずに遠隔地の携帯電話やパソコン等との通信も可能
になる。
4.IoTにはナローバンドの無線が必要
IoTは接続されるモノの数が非常に多くなるので、同一のエリア内にある多数のノード接続に対応できる無線技術が必要となる。
多数のモノが無線通信をするためには、ナローバンド(狭帯域)の無線を使用し、使用帯域を小さくして、輻輳を起きにくくする。
*輻輳(ふくそう)とは、ネットワーク回線やシステムにおいて、データやトラフィックが過剰に集中し、通信速度の低下や通信の遅延、
最悪の場合には通信不能になる状態のことをいい、インターネットや電話回線が渋滞している状態のことを指す。
5.IoT無線タグ
IoTでは、主にモノにワイヤレスセンサー(小型コイン型電池を使用したワイヤレスタグなど)を装着してネットワークに接続
することになる。
タグに搭載された無線センサーによってモノの状態を知ることができるので、知りたい情報を感知できる各種センサーを使用する。
例えばモノの動きや傾きを知るための加速度センサーや温度センサー、湿度センサー、照度センサー、その他いろいろなセンサーが
使用される。
IoT無線タグは、小型・省電力で、電池が長持ちし、十分な通信距離と多数のセンサーが接続できることが要件だ。
このように通信インフラが超高速、超大容量化、同時接続が可能になってくると
仕事のやり方や人員の配置、情報提供・マーケティングなどを変革させていくので
新たなビジネスチャンスも創造し、企業経営に与える影響は非常に大きいと考えられる。