719.夢のような夢でない話② 5G

2025年8月15日

「夢のような夢でない話」の第2回目は『5G』だ。

5Gは第五世代移動通信システムのことだが、これからのSA方式の普及に伴ってIoTを拡げ、

いまと比べると、夢のようなことを実現するインフラとなる。

 

 

2 5G

自動運転システムによる公共交通、ドローンによる配達、帰宅前には快適な空間にしてくれるエアコン、食べたいときに炊けている

炊飯器、入浴したいときにお湯が沸いているお風呂、専門医が現場に居なくてもできる遠隔高度手術、危険な時には遠隔操作できる

工作機械、前に立つだけで健康診断ができる鏡など、そんな時代があと10数年すればやってくる・・。

そんな夢のような社会のインフラとなるのが「通信技術」であり、『5G』という通信規格だ。

 

(1)5Gとは

5G(第5世代移動通信システム)とは、高速で大容量の通信を実現する次世代のモバイル通信規格のことだ。

現在普及している4Gよりもさらに高速で、より多くのデバイスを同時接続することができ、かつ遅延も少ないといわれている。

そんな5Gによって、スマートフォンのさらなる快適な利用環境を実現するだけでなく、IoTやコネクテッドカーなどさまざまな

分野での技術革新を促す。

『5G』はさまざまな分野で技術革新を起すインフラだ!

 

 

(2)移動通信システムの変遷

『G』とは、「Generation(世代)」の略だ。

現在は「第5世代移動通信システム」の時代に入りつつあるが、それを「5G」という。

これまでとこれからの移動通信技術の変遷を見てみよう。

第1世代『1G』

 アナログ規格の『1G』は、日本電信電話公社が1979年に始めたインフラだ。

 あの大きなショルダー型電話機が思い出される。いまからもう約50年も前の話である。

 

第2世代『2G』

 そしてその14年後の1993年、『2G』がスタートする。

 PHSがその代表的なサービスであり、携帯電話の黎明期でもある。いまから約30年前の話だった。

 

第3世代『3G』

 さらに8年後の2001年、『3G』がスタートする。

 iモードがその代表的なサービスだが、当時大変な話題と期待を背負った。

 3Gは来年2026年3月末に終了する予定となっているが、いまからもう25年前の話となっている。

 

第4世代『4G』

 そこから9年後の2010年、『4G』が始まった。

 4Gになるとかなり通信速度も速くなり、インターネットもストレスなく利用できるようになり、本格的なインターネット時代を

 迎えた。いまの時代は15年も前からスタートしている。

 

第5世代『5G』

 そしてその10年後の2020年に『5G』が始まり、現在に至っている。

 5Gは4Gの最大「100倍の速さ」となり、かつ大容量化も進んでいる。

 「100倍の速さ」とは、4Gで5分かかっていたダウンロードが、たった3秒で終わる。

 そういえば、最近、やたらダウンロードを求めるサービスが増えたように感じるのは私だけだろうか。

 5Gは5年前から始まり、知らないあいだに、そのような環境下をどんどん拡げている。

 

第6世代『6G』

 『6G』はいまのところ未知の通信規格だが、恐らくこれまでの進化速度から考えると2030年頃には始まると思われる。

 5年後から6G時代に入ると予想されるが、どんな世界を私たちにもたらしてくれるのか、今の時点では想像することは難しい。

 

ここまで通信が高速化・大容量化されてくると

さまざまな分野でさまざまな技術革新を促すと考えられる!

 

 

(3)5Gの主な特徴

5Gには次のような特徴がある。

1.高高速、大容量

 5Gは現在普及している4Gよりも大幅に高速な通信を実現し、大容量データのやり取りもスムーズにできる。

 

2.低い遅延性

 通信遅延が少なくなり、自動運転や遠隔手術、オンラインゲームなど、「リアルタイム性」が必要とされるサービスに適する。

 遅延性が少なくなる、あるいは無くなるということは、非常に繊細なサービスを可能とするので、社会を大きく変える技術革新と

 なる。

 

3.多数同時接続が可能

 多数のデバイスと同時に接続できるので、5Gは「IoTデバイスの普及」を促進させる。

 また、より多人数でのオンラインゲームも可能となるので、いわゆるe-スポーツがますます盛んになる。

 そう考えると、e-スポーツがオリンピック種目になるのも頷ける。

 

5G以降の特長は社会のあり方を大きく変えるインフラとなることだ!

 

 

(4)5Gの活用例

では、5Gでどのような活用が考えられるのだろうか。

1. スマートフォンでの利用

 高画質動画のストリーミングやオンラインゲームなどが、いままで以上に快適に楽しめる。

 ストリーミングとは、インターネットを通じて音声や動画などのデータをダウンロードしながら、同時に再生する方式のことだ。

 5Gではファイルのダウンロード完了を待たずに、すぐに再生できるようになる。

 特に、YouTubeのような動画配信サイト、Spotifyのような音楽配信サービスが、さらに快適に利用できる。

 

2.IoTでの利用

 IoT((Internet of Things) とは、モノをインターネットに接続し、相互に情報交換を可能にする技術のことをいう。

 日本語では「モノのインターネット」と訳されているが、これによって家電や自動車、センサーや工業機器など、さまざまな

 デバイスがネットワークを通じて連携でき、自動化、効率化、スマート化を実現する。

 センサーやデバイスをネットワークに接続し、さまざまなデータを収集し、さまざまな活用ができるようになるので、

 ビジネスも一変させる可能性を持つ。

 

3.自動車での利用 コネクテッド・カーの実現

 コネクテッド・カーとは、インターネットなどの通信機能を活用して外部と接続し、さまざまなサービスや情報を受けられる

 車のことだ。

 車両の状態を把握したり、周辺の状況をリアルタイムで共有したり、遠隔操作を可能にしたりと、従来の車では難しかったことが

 実現できる。

 それによって、自動運転や車両間通信など、自動車の高度なネットワーク化が実現する。

 

4.医療分野での利用

 高速・大容量化し、しかも遅延も少なくなるので、リモート手術や遠隔医療などを実現し、高度な医療サービスがどこの地域でも

 受けられるようになる。

 それによって、過疎地や離島などの地域においても医療サービスが格段に上がり、医療難民を無くことが期待できる。

 また、医師本人が現場へ向かうことも不要となるので、高度技術による医療を、より多くの人に提供できるようになる。

 

 5.製造業での利用

 工場内のロボット制御や遠隔監視など、いわゆるスマートファクトリー化を促進する。

 それによって、無人工場の実現や危険な作業を人が行うことも少なくなるので、人員不足や3Kの解消につながる。

 

6.遠隔操作での利用

 高速・大容量・低遅延性により、危険な場所での建設機械の操作や現場に赴くことも無くなるので、人材不足と効率化を促す。

 

7. エンターテイメントでの利用

 VR/ARコンテンツの配信やリアルタイムなイベント体験を向上させる。

 

『5G』は、このように社会自体に変革をもたらすインフラ技術である!

 

 

(5)5Gの運用方式

5Gの運用には、NSA方式とSA方式がある。

1.NSA(ノン・スタンドアローン)方式

 既存の4Gネットワークを活用し、5G機能の一部を導入する方式だ。

 

2.SA(スタンドアローン)方式

 5G専用のコアネットワークを使用し、5Gの機能をフルに活用する方式だ。

 

『SA方式』の普及が5Gの鍵を握る!

 

 

(6)5Gの普及状況

すでに2020年3月から商用サービスが開始されており、大都市部からそのエリアは拡大しつつある。

 今後は、5GのSA方式導入やさらなる利用エリアの拡大、5G対応端末の普及が進み、世の中を一変させると思われる。

 

 

 

このように通信インフラが超高速、超大容量、低遅延化されてくると

仕事のやり方や人員の配置、情報提供のやり方、マーケティングなどを変革させていく。

5Gは、新たなビジネスチャンスも創造し、企業経営に与える影響は大きい。